プロジェクトアドベンチャーが変えた保育の考え方
プロジェクトアドベンチャーが変えた保育の考え方
東峰保育園園長の吉沢偉仁は、かつて舞台活動を通じて「人一倍努力して役を得る」厳しい競争の世界に身を置いていました。しかし、あるテレビ番組で見た、犯罪を犯した少年を更生させるアウトドアプログラムをきっかけに、プロジェクトアドベンチャーの思想に興味を持ちました。
そして、プロジェクトアドベンチャーのワークショップに参加し、「仲間を信頼し、協力し合うことの重要性」を学び、集団で大きな目標を達成するには、競争だけでなく協調の精神も不可欠だと考えるようになりました。
東峰方式(ヒガシミネ方式)を支える多様な教育
この経験は、東峰保育園独自の保育メソッドである「東峰方式(ヒガシミネ方式)」に深く影響を与えています。
その後、プロジェクトアドベンチャーの要素に加え、長年のボーイスカウトやYMCAでのキャンプ活動の経験も取り入れ、子ども達の自主性や協調性を育むユニークな野外教育を園長は実践していきます。
国内の保育園でプロジェクトアドベンチャーの要素を取り入れている事例は非常に珍しく、この独自のアプローチが、東峰保育園の教育を特別なものにしていると言えるでしょう。
カヤックで培った冒険精神
園長の吉沢偉仁は、副園長の吉沢誠子と共に、カヤックを通じた数々の冒険活動を経験してきました。
那珂川(茨城):3日間かけて烏山から那珂湊まで那珂川を下るなど、地元でカヤックのスキルを磨きました。
国内の有名な河川:野田知佑氏の著書に感銘を受け、釧路川の源流部や四万十川、吉野川、石狩川など、各地の有名な河川を数多く下りました。
海外での冒険:さらに、ボルネオ島のジャングルに滞在し、現地の川を下るなど、海外にもその活動範囲を広げました。
園長はカヤックやラフティングといったアウトドア活動を愛し、その中で培った自然を読み解く力、困難に立ち向かう精神、そして仲間と協力する大切さを、東峰保育園の野外教育に活かしています。
野田知佑氏から学んだ冒険の心
園長の吉沢偉仁は、カヌーイストの野田知佑氏のエッセイを愛読し、その著書に登場する川を実際にカヤックで下るという経験を重ねてきました。
これは単なる川下りではなく、野田氏がエッセイに込めた自然との向き合い方や、旅の哲学を自らの体で追体験する、深い意味を持つ冒険でした。この経験は、園長の人生にとってかけがえのない宝となっています。
野田氏の著作から学んだ冒険心や、自然の厳しさ、そしてその中での仲間との信頼関係は、東峰保育園の野外教育、特にプロジェクトアドベンチャーやボーイスカウトの要素を取り入れたユニークな保育にも深く影響を与えています。