園長と歩んだ成長の軌跡 ~33年目 主任保育士~
怒涛の20代:未知なる世界へのダイブ
園長との出会いは、入社2年目のことでした。園長が交代されると、園の空気は一変しました。特に本格的な自然体験を中心とした園外活動が目に見えて増えました。「やるからには本物を、とことんやる」それが園長の口癖でした。行事に妥協は一切ありません。当初は小規模なはずだった企画が、気づけば誰もが驚くような大行事へと膨らんでいるのは日常茶飯事です。「これは花嫁修業か」と思うほど本格的な料理の極意を教わることもありました。求められたのは、単に見守るだけではない、共に本気で挑む保育でした。
右も左も分からない20代の私は、ただ無我夢中でした。子どもの笑顔が見たい、そして自分の知らない世界を見てみたい。その一心で、未知の領域へと思い切り飛び込んだのです。当時は夢中で駆け抜ける日々でしたが、不思議と辛さよりも楽しさが勝っていました。切磋琢磨し、時には友人のように支え合える仲間の存在があったからこそ、私は止まらずに走り続けることができたのだと思います。何より、幼少期に親しんだ豊かな自然体験を、今度は保育士として子ども達と共有できる。その時間は、私自身が誰よりも心躍らせていた瞬間でした。
変化の30代:「先を読む力」と「繋ぐ意志」
30代に入り、園の挑戦はさらに高く、険しいものになっていきました。好奇心旺盛で行動力にあふれる園長は、常にアンテナを張り、ユニークなアイデアを次々と生み出します。昨日までの計画が今日には刷新される。そんな目まぐるしいスピード感の中で学んだのは、「変化を恐れず、今できる最善を尽くす」という姿勢でした。
私たちの背中を押したのは、やはり子ども達の姿です。心身ともに逞しく成長する過程、何かができた時の自信に満ちた笑顔。その輝きに触れるたび、「やって良かった」という確信が疲れを吹き飛ばしてくれました。私自身、子ども達に導かれるように視野が広がり、多くの学びを得た時期でもあります。
試行錯誤を繰り返すうちに、園長が次に何を求めているのかを察する「先を読む力」も少しずつ養われていきました(現在もなお修行中ですが……)。振り返れば、学生時代よりも社会人になってからの方が、ずっと濃密な学びの中にいた実感があります。
また、私生活では結婚と出産を経験し、育児と仕事の両立という壁にもぶつかりました。しかし、多様な考えを持つ同僚との関わりや、周囲の温かい協力があったからこそ、今日までキャリアのバトンを繋いでくることができたのです。
そして現在:大変さを「楽しさ」へと変換して
我が子も成長し、ようやく心に余裕が持てるようになりました。保育士としてのキャリアを重ねた今、若い頃とはまた違った視点で「保育の深み」や「真の楽しさ」を味わえるようになっています。時代は常に移り変わり、求められる保育の形も変化し続けます。あの怒涛の日々で視野を広げ、限界を超えて挑戦し続けた経験があるからこそ、今の私はどんな変化も前向きに捉えることができます。
これからも、この仕事を心から楽しんでいきたいです。目の前の「大変」を、自分らしい「楽しさ」へと変換しながら、私は歩み続けていきます。なぜなら、その困難の先には必ず、自分自身がアップデートされる喜びや、まだ見ぬ世界に触れる胸の高鳴りが待っていると知っているからです。
私から見た園長とは
「園長の頭の中をのぞいてみたい!」 職員室でそんな声が上がるほど、その発想は枠に囚われず、驚くほど自由です。最新のトレンドを独自のフィルターで瞬時にキャッチし、誰も思いつかないような企画へと昇華させるスピード感です。その決断の速さが、園の日常にいつも「新しい風」を呼び込んでいます。
専門知識からサブカルチャーまでを網羅する博識ぶりは、まさに「歩く百科事典」。しかし、ひとたび懐かしの名曲や漫画の話になれば、その瞳は少年のように輝き出します。教育者としての鋭い感性と、遊び心を忘れない純粋さがあります。その底知れぬアイデアの源泉に、私たちは惹きつけられてやみません。
子ども達の前では、誰よりも本気でおふざけを楽しみ、笑いの渦を作り出すムードメーカーです。多才でありながら、人間味あふれる園長です。